犬と猫の歯のQ&A
その他
- Q.
- 無麻酔の歯石取りがサロンで安くやっていたのだけど、どうなのでしょうか?
- A.
無麻酔の歯石取りは大変危険な行為です。
身体検査や血液検査もせず、嫌がる犬猫の歯石取りをするのはよろしくないと考えます。
心臓など体にも負担がかかりますし、最悪の場合、突然死を招くようなトラブルになることもありえます。
また、歯石取りで歯石を取っただけだと、歯周病の治療にならないだけではなく、取り方によっては歯の表面がざらざらとしてしまい、余計に歯垢が付着しやすくなってしまいます。
スケーリングにはポリッシングという研磨が必要ですが無麻酔の歯石取りだとできません。
歯石を取った際に歯石や多量の菌を含む唾液が肺や胃腸に流れ込むことで肺炎や体調不良になることもありえます。
また、口に触られるのが嫌いになってしまい、デンタルケア自体をすることが難しくなる場合もあり、結果的に日々のホームケアに悪影響を及ぼすことが懸念されます。
- Q.
- スケーリングって麻酔が必要と聞いたけど、麻酔をウチの子にかけるのがとても怖いです…
- A.
当院の場合、麻酔をかける前には必ず血液検査や心電図検査、レントゲン検査等、麻酔をかける上で状態や年齢等に踏まえた検査を実施します。
その結果に基づき処置に用いる麻酔薬も含めた薬剤の種類・治療方法を選択しております。
歯周病以外に治療が必要な異常を発見した場合は、どちらの治療を優先すべきか相談及び治療の対応をいたします。
早期の治療対応をする場合には麻酔で亡くなってしまうというリスクは低いと考えています。
- Q.
- 全身麻酔について
- A.
原則として、当院では術前に必要な検査を受けていただいた上で全身麻酔下での処置を行っております。
麻酔が怖いという話はよくありますが、当院では行う処置のレベルや年齢等に応じて薬剤の種類・方法を選択しております。
100%安全な麻酔はありません。特に麻酔が初めての場合は薬剤のアレルギー等も考慮します。しかしながら、処置のタイミングを逃すと不整咬合の悪化や歯周病の悪化により結果的には、今よりも麻酔時間が長くなる処置をしなければなくなることを考え、いつ麻酔下での処置をするかをご家族の方も含め相談し、決断する必要があります。